放射線診療科(治療部)

トモセラピーFAQ

TomoTherapy FAQ(トモセラピーに関するよくある質問)

東京都立駒込病院 - トモセラピー

高精度放射線治療への関心の高まりを背景に、トモセラピーに関する問い合わせが増えています。ここでは患者さんからよく寄せられる質問を中心に装置の特徴や、当院でどのような方の治療に使われているかをお答えします。

トモセラピーとは何ですか?

米国で開発された放射線治療機器です。2002年より治療が開始されて以降世界に広がっています。当院では2013年より稼働開始し、すでに多くの方が治療を受けています。
「セラピー」と名前がついていますが、特別な治療法を指すわけではなく、他の放射線治療機器と同様に、X線によるがんの治療を行うために開発された装置です。

トモセラピーはどんな特徴を持つ治療機器ですか?

他の放射線治療装置と異なるのは、CTのように患者さんの周りを回りながら細い放射線のビームを組み合わせて治療を行う点です。それによって、治療したい部位に沿った線量分布を描きながら、避けたい部位にはできるだけ放射線が軽減されるように工夫します。強度変調放射線治療(IMRT)に分類される治療方法です。
また、毎回の治療の前に位置合わせのための画像を撮影し、場所のずれを修正します。これを画像誘導放射線治療(IGRT)といい、トモセラピーの位置照合は現在日常的に用いられる位置照合の中でも最も精度の高い方法の一つです。

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左:線量分布 右:位置照合写真

トモセラピーによる治療で、どんながんでも治せるのですか?

どんながんでも治せるわけではありません。一般に根治を目指した治療はがんが発生した臓器やその周囲のリンパ節にとどまっている場合に行います。
肺や肝臓に病気が多く転移している場合や、播種(はしゅ)をしている場合は、根治を目的とした放射線治療の適応にはなりません。そのような状態では多くの場合、化学療法などの全身に効く治療をお勧めしています。
しかし、病変が痛みや出血の原因になっている場合は症状をよくするための放射線治療を行う場合もありますので、担当の医師とよく相談してください。この場合当院ではトモセラピー以外の機器を使用して治療を行っています。

トモセラピーによる治療の対象となるのはどのような病気ですか?

トモセラピーの特色が生きるのは病変と、正常臓器が近接して、できるだけ精度の高い治療を行いたいときです。当院でトモセラピーを用いて治療を行うことがあるのは以下の通りです。

  • 前立腺がん
  • 頭頚部がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん、喉頭がんなど)
  • 脳腫瘍
  • 直腸がん、肛門がん
  • 子宮頸癌の手術後
  • 皮膚腫瘍の一部

それ以外の病気には原則として他の機器を用います。これはそれぞれの病気に適した機器を用いているという意味で、必ずしも精度で劣るということではありません。

トモセラピーによる治療を受けられるのはどのような人ですか?

病気の状態が当てはまれば特に年齢や性別に制限はありません。非常に具合が悪く、安静を保てない場合、機械の安全装置が作動し治療が止まってしまいます。そのような状況ではほかの機器を用いるなどの方法を検討します。

トモセラピーによる治療の費用は?

当科で行う治療はすべて保険診療です。高額療養費制度も適応されます。治療回数や自己負担割合によっても異なりますので、詳細は来院時にお尋ねください。

2015年8月更新 清水口卓也

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