放射線診療科(治療部)

非脊椎骨転移に対する定位照射

非脊椎骨転移に対する定位照射(第II相臨床試験)UMIN000033132

概要

非脊椎骨転移(背骨以外の骨への転移)に対する定位照射の疼痛緩和効果を評価する試験です。

対象となる患者さん

  • 診断:骨盤骨、肋骨、大腿骨など背骨以外の骨転移がある
  • 症状:ターゲットとなる骨転移による疼痛がある
  • 年齢:20歳以上

背景/目的

定位放射線治療とは、多方向からの放射線を高い精度で腫瘍に集める技術を指し、狭い範囲に放射線を照射することからピンポイント照射とも表現されます。高い精度の照射が可能となった結果、周囲の正常臓器を避け、かつ腫瘍に対して高線量の投与が可能となりました。
本試験治療では、定位放射線を用いた高線量照射を行うことで臨床成績の改善を目指します。

本試験の治療法

非脊椎骨転移に対する定位照射
(左)緑線の部分がターゲット
(中央)試験治療である定位放射線治療
(右)標準的な照射法

起こり得る副作用

副作用の現れ方には個人差があるため、その頻度や程度などを完全に予測することはできません。以下に起こり得る主な副作用を列挙します。

1) 定位照射によって照射中・照射直後に現れる可能性のある副作用
  • 皮膚炎…日焼けのような症状に対して、塗り薬で対応します。2%程度
  • フレア現象…照射後一時的に疼痛が増強します。8%程度
  • (頸部・胸部の照射)咽頭炎・食道炎…嚥下時の疼痛やつかえ感を認めます。
  • (腹部・骨盤の照射)腸炎…下痢症状があれば下痢止めを使用します。
  • その他:倦怠感、悪心など
  • 2) 照射後数ヶ月~数年して現れる可能性のある副作用
  • 皮膚炎…皮膚が硬くなったり、潰瘍になったりします。
  • 骨折…8%程度。痛みが出るようであれば痛み止めで対応します。
  • 末梢神経障害…腫瘍が神経と隣接している場合、1%程度。
  • その他:食道炎・食道潰瘍、腸炎、骨髄抑制など

メリット

標準的な照射法と比較して、高線量照射かつ周囲臓器への線量低減が可能となりますので、治療成績の改善が期待できます。

デメリット

1回の照射時間が長くなることによる精神的・身体的負担が増す可能性があります。

最後に

以上は本試験の要点を簡潔にご説明したものです。試験の詳細についてや試験に関する質問等ございましたら、遠慮なく臨床試験担当者にお尋ねください。

研究事務局(臨床試験の実務責任者、連絡窓口):放射線診療科(治療) 伊藤慶
研究代表者(臨床試験全体の責任者):放射線診療科(治療) 唐澤克之

2018年6月 伊藤慶

本試験は2019年6月に終了しました。現在は一般診療としてこの治療を提供しています。

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