婦人科

専門分野

当院の婦人科は悪性腫瘍の診断治療に重点を置いており、スタッフ全員が婦人科がん(子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんなど)の診療を専門にしております。
当科の診療の特徴は、関連学会を中心に整備された治療ガイドラインを重視するとともに、現在までに積み重ねられてきたガイドライン未記載の臨床のエビデンスをも取り入れた治療を着実に行うことによって、治療を受ける皆様に高い満足度をもたらそうとする点にあります。こういった基本診療姿勢に加え、当院で行った臨床研究の結果をもとに発展させた独自の治療方針も存在します。これらは、治療後のより良いQOL(生活の質)を目指すとともに治癒率を高めようとする治療戦略です。このような治療戦略の具体例をいくつか例示致します。

当科の診療の特徴

  • 治療ガイドラインを重視
  • ガイドライン未記載の臨床のエビデンスをも取り入れた治療を着実に行う
  • 当院で行った臨床研究の結果をもとに発展させた、独自の治療方針
    治療後のより良いQOL(生活の質)を目指すとともに、治癒率を高めようとする治療戦略をもっていること

治療戦略の具体例

  1. 子宮頸がん
  2. 子宮体がん
  3. 卵巣がん

上記の3例について、以下のとおり、ご説明いたします。

子宮頸がん

子宮頸癌に対する広汎子宮全摘術施行時には、骨盤神経の子宮枝のみの処理を心がけており、根治性の維持とともに排尿障害の軽減につとめています。術後再発のハイリスク例に対する補助療法は、子宮頸癌治療ガイドラインにも明記されているように、全骨盤照射が一般的ですが、術後の放射線療法は腸閉塞とリンパ浮腫の発生を高めるという欠点があります。
当科では、再発ハイリスク例への術後補助療法として主に化学療法を施行する方針とし、術後の腸閉塞例は激減しました。当院の臨床研究で明らかになった、化学療法だけでは再発制御が難しいと考えられる高リスク症例には、標的部分のみに放射線を集中して照射できる画期的な新照射技術である強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy: IMRT)を術後療法として併用導入し、良好な治療成績が示されつつあります。

子宮体がん

子宮体癌においても後腹膜リンパ節転移は重要な予後因子となっています。卵巣癌ほど高率ではありませんが、傍大動脈リンパ節への単独転移例も5%程度存在し、当院では、以前より傍大動脈リンパ節を含めた後腹膜リンパ節郭清を高い技術に基づいて安全に施行し、高度のリンパ節転移を伴う症例も寛解に導くことに成功しています。リンパ節郭清は最も重要な予後因子であるリンパ節転移を検出する最も正確な手段ですが、一方で、リンパ浮腫という高率(20~25%)に発生する後遺症が存在します。ですから、リンパ節転移が存在しない症例にはリンパ節郭清を施行しないことが理想です。リンパ節郭清を積極的に行ってきた経験をもとに、郭清を行わなくても治癒する可能性が高い症例の抽出ができるようになりました。これらの症例には縮小手術を取り入れており、QOLの維持と同時に治癒率も落とさない治療を達成しています。さらに、手術による侵襲を軽減するために、最新の腹腔鏡下手術にも取り組んでおります。

卵巣がん

診断時に過半数がIII期あるいはIV期である卵巣がんに対しては、標準的な治療である腫瘍減量手術に引き続く抗癌剤治療だけでなく、抗癌剤治療を先行させてから手術を行うことも行っています。

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