血液内科

ドナーになられる方へ

骨髄接種

骨髄採取に先だって

骨髄採取に先だって

自己血貯血

自己血貯血

安全に骨髄採取をするためには、あらかじめドナーの方の健康状態を綿密に評価しておくことが必要です。
血液・尿検査を施行して、貧血、肝臓や腎臓の障害、ウイルス感染症の有無などを検査します。
そのほか、呼吸機能検査、レントゲン撮影、心電図検査などを行い、全身麻酔および骨髄採取術を受けるのに特段の問題がないか否かを検討します。
ドナーとして適格と判断されるためには、これらの検査が正常である事が必要です。
これらの検査で何か異常がある場合は、ドナーの方の安全を最優先に考え、骨髄採取を断念することもあります。
ドナーとして適格と判断されると、骨髄移植(採取)の日程が決まります。
通常、採取予定日の約3週前と2週前に1回300~400mlずつ、計2回にわたってご自身の血液を貯血していただきます。
この血液(自己血)は次にご説明します様に、骨髄採取中に失われる血液を補うのに必要なものです。
他人からの輸血は、肝炎などの感染症がうつる危険性がありますので、自己血で対処しています。
また、自己血貯血の際に、麻酔科専門医の診察を受け、麻酔についての説明を受けていただきます。

患者さんは、骨髄移植の7~10日程前より、超大量の抗がん剤や放射線療法を受けております。
もし、前処置開始後に何らかの理由で骨髄の提供がなされず、代替の造血幹細胞も移植されないと患者さんは致命的な状態にいたります。
骨髄採取日が決定しましたら、健康管理には十分ご留意ください。

入院について

通常は、骨髄採取の1日前に入院していただきます。
その際、もう一度血液検査、肝機能、腎機能、胸部レントゲン撮影、心電図などの検査を行います。

骨髄採取について

骨髄採取について

骨髄採取当日は、午前中に手術室内で麻酔科専門の医師が全身麻酔を行います。
その後、手術台上で腹ばいの状態になっていただき、骨髄採取チームの医師が、両側の腸骨に骨髄採取針を刺して、 600~1,000 mlの骨髄液を採取します。
この骨髄液は大部分が血液であり、同量の出血をしたことになります。
したがって、骨髄採取開始と同時に、あらかじめ貯血しておいた自己血を輸血します。
骨髄採取に要する時間は、採取が開始されてから1時間半程度です。
万一、想定外の出血が起こり自己血だけでは対処できない場合には、日赤から供給される濃厚赤血球液による緊急輸血を行うこともあります。

骨髄採取後

手術室から病室に戻り、全身麻酔の影響がとれる夕方くらいになりますと、徐々に体は元の状態に戻ります。
38℃くらいの発熱をきたすこともありますが、翌日には解熱します。
また、手術室で挿入した尿道カテーテルの影響で血尿や尿道の違和感が出現することもあります。
まれではありますが、採取部位の感染や敗血症を起こしたという報告もあります。
通常、骨髄採取後2日ほど入院していただき、その間特段の問題がなければ退院となります。
退院後も腰部の鈍痛が数日間継続することもあります。
まれではありますが、腰部に軽い痛みや違和感が1ヶ月くらい継続することもあります。
また、採取した部位の皮膚に針穴の跡が残ることもあります。
退院後は2~3週後に術後健康診断を受けていただきますが、それまでの間、移植コーディネーターより体調の具合を伺う電話を差し上げる予定です。

麻酔について

麻酔は基本的には、全身麻酔を行います。
さらに局所麻酔として仙骨部に局所注射を施行します。
詳しい麻酔法とその合併症につきましては、麻酔科の医師が説明します。

骨髄採取の危険性について

骨髄採取そのものは決して難しい手技ではありませんし、重篤な合併症が起きる可能性は0.3%程度です。
仮に、何らかの合併症が起きても、その多くは後遺症を残すことなく回復しますが、極めてまれに死亡例も報告されています。
骨髄採取の危険性には大きく分けて次の3つについて考えなければなりません。

  1. 「骨髄採取によって失われる骨髄のために病気になる危険性」はまず考える必要はないと思います。
  2. 「採取術に伴う危険性」としては針による臓器への障害や、出血、感染、針が折れる等が考えられますが、いずれも極めてまれなものです。
  3. 最も大きな危険性は「麻酔に関係する危険性」で、特異体質による麻酔薬への反応も含め、その予測は困難です。

また採取中に心筋梗塞等の合併症が起こる事もあります。

さらに、長期的に見た場合、骨髄採取が身体にどのような影響を及ぼすかは明らかになっていません。
このため、ドナー方には長期フォロー・アップにご協力いただき、採取後の健康状態を調査させていただいています。

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